【写真付き】屋根の劣化症状7選を修繕方法と共に解説
「うちの屋根は修繕すべき?」
「破損や劣化に気がついたらどうしたらいいの?」
そのように悩む人に向け、屋根によくある不具合を症状別に7つに分け詳しく解説しました。
メンテナンスをした方がいい時期についても説明しています。
故障した屋根を放っておくと、雨漏りや屋根以外の部分の劣化にも繋がり、大掛かりな修理が必要になることもあります。
屋根に異変を感じている人は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
屋根の破損・劣化症状7つと修繕方法
屋根の破損や劣化によく見られる症状と、その修繕方法について解説します。
ご自宅の屋根に当てはまるものがないかチェックしてみてください。
スレートや金属屋根材のひび割れ・まくれ
スレートや金属屋根材は、長い間メンテナンスをせずに放置していると、経年劣化によるひび割れが生じる事があります。
風雨にさらされて表面の塗装が剥がれ、耐久性が弱くなってしまうことが原因です。
ひび割れの隙間が大きい場合は、屋根材が完全に変形してしまっているので注意してください。
ひび割れの隙間から雨が入り込むことで雨漏りへと発展し、家全体の劣化を進めてしまいかねません。
暴風雨により屋根材がまくれてしまっている場合も同じです。
雨漏りを引き起こすだけではなく、まくれた屋根が風で落下して通行人に怪我をさせてしまう危険性もあります。
■修繕方法
ほんの少しのひび割れであれば、隙間を埋めるなど部分的な改修工事を行えば大丈夫です。
ただ、屋根材の下の防水シートなどに被害が及んでいる場合は、屋根の葺き替えや、古い屋根の上に新たな屋根材を設けるカバー工法などのリフォームが必要になります。
瓦の割れ・ズレ
飛来物や強風の影響で瓦が割れてしまっていたり、ズレてしまっていたりすると、隙間から雨水が侵入しやすくなってしまいます。
スレートや金属屋根材と同様、防水シートの劣化に繋がってしまう症状です。
また、瓦の割れやズレが生じているときは、周囲の瓦も動きやすくなっています。
瓦はとても硬い材質のため、落下すると非常に危険です。
瓦の異変に気がついたら、速やかに業者に連絡して対処するようにしてください。
■修繕方法
割れた瓦は新しいものと交換し、ズレた箇所は真っ直ぐに並べ直します。
地震や強風があるたびに瓦のズレを心配するのが嫌な人は、耐震性のあるガルバリウム鋼板などの軽量な金属屋根材と交換するのも一つの手です。
瓦屋根の漆喰の劣化
漆喰が劣化して破損したり剥がれたりすると、地震や風で瓦がズレてしまいやすくなります。
また、剥がれた箇所から雨水が染み込みやすくなり、雨漏りを引き起こしかねません。
漆喰とは瓦同士を繋ぎ止めるために白く塗りこんでいる箇所を指します。
瓦屋根の耐用年数は50年以上とも言われ非常に丈夫ですが、漆喰自体の耐用年数は10〜15年ほどとされており、定期的なメンテナンスが必要です。
家屋の周囲に白い壁のカケラのようなものが落ちていたら、漆喰が剥がれている可能性があります。
なるべく早めに、業者に調査を依頼しましょう。
■修繕方法
漆喰の劣化は重ね塗りをして補修しますが、傷みがひどい場合は下地から新たに工事をします。
棟板金の剥がれ
スレートや金属屋根などの屋根材を固定する棟板金(むねばんきん)は、経年劣化や強風の影響で釘が浮き、剥がれてしまう事があります。
棟板金は屋根を固定するだけでなく、雨水を入り込ませないようにする大切な役割を果たしています。
たとえ少しの剥がれであっても、放置すると屋根全体を傷めかねないので注意が必要です。
また、ぱっと見では異常がなくても、釘が抜けていて雨水が侵入しやすくなっているケースがあります。
屋根の付近で古い釘が落ちているのを見かけたら、調査を検討してください。
■修繕方法
釘が浮いてしまっているのであれば新しい釘と差し替え、コーキング(継ぎ目を埋める処理)をして防水対策をします。
雨水によって中の木材が腐ってしまっている場合は、下地木材の交換も必要です。
塗装の色落ち・色褪せ
金属屋根材やセメント瓦などの屋根材の塗装は、酸性雨や紫外線の影響を受けるため10年ほどでメンテナンスが必要です。
塗装が剥がれて防水効果が落ちた屋根は、サビが発生しやすくなります。
サビが雨で流れて外壁についてしまうと、サビ落としのための工事が別途必要になり余計な修繕費がかかるかもしれません。
■修繕方法
塗装が剥がれた状態だと屋根自体の劣化も進みやすくなってしまうので、定期的に再塗装してください。
10年が目安とお伝えしましたが、以下のような症状が見られたら業者による点検を受けましょう。
・屋根のツヤが失われた
・屋根がさびついている
しっかりメンテナンスを行うことで、屋根の美観を保ち、屋根材の寿命を長引かせることが可能です。
雨漏り
雨漏りは、屋根が破損して屋根材の下の防水シートにダメージが及ぶことで起こります。
天井にシミやカビができていたら屋根に問題がある可能性があるので、速やかに業者に相談してください。
ダメージが進んでしまうと、雨が降るたびに水が家の内部までポタポタと落ちてきてしまいます。
屋根材が腐って材木が落ちてきたり、シロアリが発生しやすくなったりと、二次災害が起きてしまいやすいので注意が必要です。
■修繕方法
軽い雨漏りであれば屋根材や防水シートを交換して対応します。
状態がひどい場合は、壁や天井のクロスの交換も必要です。
苔や雑草が生えている
屋根に苔や雑草が生えているときは、屋根材の塗装が落ちてしまっている証拠です。
屋根が持つ撥水機能が低下し、湿気を内部に溜め込んでいる事が考えられます。
苔や雑草が生えていると、遠くから見たときに汚く見えるだけではなく、雨水が流れるのを邪魔して屋根に一層負荷がかかる原因となります。
状態が悪くなると雨漏りを引き起こすこともあるため、対策が必要です。
■修繕方法
屋根の苔や雑草は、まず高圧洗浄で洗い流します。
スレートや金属屋根材の場合は、洗浄した上でしっかり再塗装することが大切です。
屋根の傷みがひどい場合は、その部分の屋根材の交換や改修工事も行います。
番外編:雨樋の詰まりや変形などの破損
屋根とは異なりますが、ごみの詰まりや破損を放っておくと雨漏りにつながるという点で、雨樋も要チェックです。
雨樋は、屋根に降りかかる雨水を半円形の管で受け止めて地上に流す役割をしています。
その形状からどうしても枯れ葉や枝などのごみが溜まりやすく、詰まってしまうと雨水が管から溢れて壁面にかかり、雨漏りを引き起こしかねません。
自己処理も可能ではありますが、高所から落下する危険があるため業者に依頼した方が無難です。
また、強風や大雪のせいで雨樋が歪んだりパーツが外れたりするケースもあります。
雨樋が変形していると雨水が適切に排出されなくなり外壁を濡らしてしまう原因となるため、業者に依頼して修理をしてください。
■修繕方法
雨樋にごみが詰まっているときは、溜まったごみを取り除いて綺麗にします。
変形してしまっている場合は交換対応となりますが、部分的な破損であれば該当箇所のみ修理することも可能です。
屋根の劣化はいつ起きる?必要なメンテナンス時期
屋根材には様々ありますが、材質によって強度や耐用年数が異なります。
今お使いの屋根材のメンテナンス時期に合わせて点検をすることで、破損箇所や劣化の進行がひどいところを早期発見することが可能です。
住まいの安全を保つために、ぜひ定期的に点検を受けてください。
屋根材のメンテナンス時期の目安は以下の通りです。
種類 |
メンテナンス時期 |
ガルバリウム鋼板 |
15〜20年 |
ジンカリウム鋼板 |
塗装メンテナンスは不要(耐用年数は30〜50年ほど) |
スレート |
8〜10年 |
陶器瓦 |
塗装メンテナンスは不要 (20〜30年を目安に葺き直しをした方が良い) |
アスファルトシングル |
10〜15年 |
トタン |
7〜10年 |
ジンカリウム鋼板や陶器瓦を除いて、ほとんどの屋根材のメンテナンス時期は10年前後となっています。
再塗装や破損箇所の修繕を行うなど、適切な処置を受けるようにしてください。
屋根劣化症状の施工事例を紹介
「屋根工事のイマガワ」で担当させていただいた施工事例をまとめました。実際の対処方法をご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
防水リフォーム工事:岡山県浅口市
建物種別 |
戸建て |
施工箇所 |
ベランダ・屋上 |
施工内容 |
防水工事|ベランダ防水|屋上防水|雨漏り修理| |
工期 |
8日 |
岡山県浅口市にお住まいの方から、屋上の防水工事のご依頼をいただきました。
ダメージが深刻で、雨漏りが起こりそうになっていたため、防水材を全て取り除き、新たに下地からやり直すことをご提案させていただきました。
塗装は5つの層に分けて丁寧に行なっています。
表面には、防水膜が出来上がるウレタン樹脂を使用。
液状の防水剤を使用することで、継ぎ目のない美しい屋上へと生まれ変わりました。
屋根の割れとズレの修繕:岡山県笠岡市Y様
建物種別 |
戸建て |
施工箇所 |
屋根|雨樋 |
施工内容 |
屋根工事|屋根葺き替え |
工期 |
約2ヶ月 |
笠岡市城見台のY様のお宅の屋根は、セメント瓦の色褪せだけでなくところどころ割れやズレが生じていました。
劣化の進行具合を見て、塗装ではなく葺き替え工事をご提案しています。
屋根工事だけでなく、変形やサビ付きのあった雨樋の交換もさせていただきました。
スレート屋根の色褪せ:岡山県笠岡市Y様
建物種別 |
戸建て |
施工箇所 |
屋根|外壁 |
施工内容 |
外壁塗装|屋根塗装 |
工期 |
3週間 |
岡山県笠岡市Y様は、スレート屋根の色褪せやひび割れを気にされていました。
色が褪せているだけではなく、夏になると部屋が熱くなってしまうとのことでしたので、ひび割れをしっかりと埋めた上で、遮熱効果の高い「スーパー無機ガード(菊水化学工業)」を使用した塗装をご提案しています。
外壁も一緒に塗り直すことで、まるで新築のような見た目に生まれ変わりました。
屋根の劣化にに気がついたらまずはプロに相談しよう
今回は、屋根によくある破損や劣化の症状と、具体的な修繕方法についてお伝えしました。
屋根に異変を感じたら、家全体にダメージが及ぶ前になるべく早く業者に相談しましょう。
「屋根工事のイマガワ」では、福山市を中心に屋根修理の無料お見積もりを行なっております。
実際に修理をするか迷っている段階でも結構ですので、ぜひお気軽にご相談ください。
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